かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

マリー・アントワネット

「パンがなければケーキを食べればいいじゃない?」

なんてマリー・アントワネットは実際には言っていないようですが、それでもこの映画の彼女はやっぱり奔放でした。シャンパンとギャンブル、いちごと小型犬ですよ。オペラを観て感動したら素直に拍手をしましょうよ。贅沢に飽きたらロハスな田園生活を送りましょうよ。

たしかに宮廷のしきたりやら序列やらは窮屈だし、嫁ぎ先はもちろん母国からも男児誕生への重圧は絶えません。そうとう鬱屈したものを抱えていたことでしょう。でも、だからこそ取り巻きの人たちとの享楽的な脱力系パーティーは、それが非建設的であればあるほどかえって救われるのかもしれません。

やがてフランス革命が勃発し、マリー・アントワネットの生活は一変しますが、この物語はそこで終わりです。つまりこの作品は、革命を生き抜く激動の半生!とかいうのでは全然なく、マリー・アントワネットというひとりの少女の、あやうく、けれどもほほえましい奔放かつ孤独な日々を、洒脱な映像とポップな音楽でキュートに仕げた青春グラフィティですね。まあ、この表現自体おっさん丸出しなのですが、おっさんといたしましては、そうしたガーリーな雰囲気を照れながらもひそかに堪能させてもらう幸せな作品ですね。いやはやなんとも、どうもありがとうございました。

★★★★

マリー・アントワネット」公式サイト
http://www.ma-movie.jp/