かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

第13回昭和歌謡レコード鑑賞会(2011/4/2)

前回の「キャンディーズナイト」から1ヶ月あまり、比較的短いスパンで第13回の昭和歌謡レコード鑑賞会の開催が実現しました。というのも、今回のテーマは、題して「春のカトちゃん祭り~昭和歌謡編~」。そうです、2日前にJZさん邸でおこなわれた「春のカトちゃん祭り~『JAZZ会』編 」昭和歌謡ヴァージョンでありまして、今週はとことん「カトちゃん祭り」強化週間なのでした。なお、今回の鑑賞前宴会について、当初の予定では、たまには別のお店でやろうかということでしたが、時間が遅くなったため、結局いつものいろは食堂へ。

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ブリの塩焼き、玉子焼き。

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いわしのつみれ焼、おまかせの野菜サラダ。

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とり野菜みそ鍋、シロの味噌焼き。

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シメ。O主宰のいなりうどん、quackeyはカツカレーうどん(…ヘヴィ)。


いつものように慣れ親しんだ「おかず」をつまみにビールをじゃんじゃんいただき、お腹とココロは準備OK! なお、途中、foursquareにて、いろは食堂にcheck-inしたと投稿したところ、帰り際に近所のお花屋iiizmiiiさんが夕食にやってきました(笑)。iiizmiiiさんには後ほどの合流をお誘いし、ぼくらは一足先にO主宰邸に移動、本日の鑑賞会を開始します。今回も前回同様Ustreamにて中継を実施するとのこと(直前にしか告知しなかったため視聴者数はさほど多くはありませんでしたが)。というわけで、この番組は「ココロも満タンに『ロゼスの黒』」の提供でお送りします(笑)。

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なお今回は、テーマが「カトちゃん祭り」ですので、カトちゃんは曲紹介&聴き手に専念、記録係およびチャット&ツイッター対応はぼくが担当いたします。

以下、当日のプレイリストを列挙します。

◎:カトちゃんリクエスト曲
○:twitter/quackeyリクエスト曲
●:O主宰選曲

【オープニング quackeyのつぼ】
●「制服をぬいだら」池田ひろ子
 (作詞:林カヨコ/作曲:浜田省吾/編曲:竜崎孝路)


▽▽▽▽▽春のカトちゃん祭り~昭和歌謡編~▽▽▽▽▽

【はじめて買ってもらったレコード「はじレコ」】
◎「恋の季節ピンキーとキラーズ
 (作詞:岩谷時子/作曲・編曲:いずみたく

◎「誰かさんと誰かさん」ザ・ドリフターズ
 (作詞:なかにし礼/原曲:スコットランド民謡/編曲:川口真)

●「ドリフのおこさ節」ザ・ドリフターズ ※「誰かさんと誰かさん」B面 針飛びふう
 (作詞:なかにし礼/原曲:日本民謡/編曲:川口真)

◎「スーダラ節」ハナ肇クレイジー・キャッツ ※赤盤
 (作詞:青島幸男/作曲・編曲:萩原哲昌)

◎「恋のバカンスザ・ピーナッツ
 (作詞:岩谷時子/作曲・編曲:宮川泰

◎「渚のうわさ」弘田三枝子
 (作詞:橋本淳/作曲・編曲:筒美京平

【思い出のアニメソング】
◎「ゲゲゲの鬼太郎熊倉一雄
 (作詞:水木しげる/作曲:いずみたく/編曲:大柿隆)

◎「ゆけゆけ飛雄馬」(「巨人の星」主題歌)アンサンブル・ポッカ ※赤盤
 (作詞:東京ムービー企画部/作曲・編曲:渡辺岳夫

日本レコード大賞
◎「喝采」ちあきなおみ 《1972年大賞》
 (作詞吉田旺/作曲:中村泰士/編曲:高田弘)

◎「夜空」五木ひろし 《1973年大賞》 ※歌謡曲初のシンセサイザー使用曲
 (作詞:山口洋子/作曲:平尾昌晃/編曲:竜崎孝路)

◎「シクラメンのかほり布施明 《1975年大賞》
 (作詞・作曲:小椋佳/編曲:萩田光雄

◎「魅せられて」ジュディ・オング 《1979年大賞》
 (作詞:阿木燿子/作曲・編曲:筒美京平

○「柔」美空ひばり 《1965年大賞》 ※@Kinkodo さんリクエスト
 (作詞:関沢新一/作曲:古賀政男/編曲:佐伯亮)

○「雨の御堂筋」欧陽菲菲 《1971年新人賞》※@nanate23 さんリクエスト
 (作詞:ザ・ベンチャーズ/訳詩:林春生/作曲:ザ・ベンチャーズ/編曲:川口真)

【スター誕生】
◎「天使も夢見る」桜田淳子
 (作詞:阿久悠/作曲:中村泰士/編曲:高田弘)

◎「としごろ」山口百恵
 (作詞:千家和也/作曲・編曲:都倉俊一)

◎「ひまわり娘」伊藤咲子 ※昭和33年4月2日生まれ(この日が誕生日!)
 (作詞:阿久悠/作曲:シュキ・レヴィ/編曲:ケン・ギブソン

●「悲しい妖精」小林美樹
 (作詞:阿久悠/作曲:都倉俊一/編曲:高田弘)

【フォーク・ニューミュージック】
◎「なごり雪」イルカ
 (作詞・作曲:伊勢正三/編曲:松任谷正隆

◎「精霊流し」グレープ
 (作詞・作曲:さだまさし/編曲:グレープ)

◎「季節の中で」松山千春
 (作詞・作曲:松山千春/編曲:清須邦義)

◎「RIDE ON TIME山下達郎
 (作詞・作曲・編曲:山下達郎

八神純子
◎「さよならの言葉」八神純子
 (作詞・作曲:小野香代子/編曲:小野崎孝輔

◎「甘い生活八神純子
 (作詞:三浦徳子/作曲:八神純子/編曲:後藤次利瀬尾一三

◎「Mr.ブルー ~私の地球~」八神純子
 (作詞:山川啓介/作曲:八神純子/編曲:大村雅朗

伊藤つかさ
◎「少女人形」伊藤つかさ
 (作詞:浅野裕子/作曲:南こうせつ/編曲:船山基紀

◎「夕暮れ物語」伊藤つかさ
 (作詞:安井かずみ/作曲:加藤和彦/編曲:清水信之

◎「夢見るSeason」伊藤つかさ
 (作詞・作曲:原由子/編曲:松井忠重)

◎「GOOD NIGHT」伊藤つかさ ※LPアルバム「タッチ」より
 (作詞:伊藤つかさ/作曲:原由子/編曲:青木望

◎「ハートの季節」伊藤つかさ
 (作詞:松井五郎/作曲:都倉俊一/編曲:川村栄二

たのきんトリオ
◎「哀愁でいと(NEW YORK CITY NIGHTS)」田原俊彦
 (作詞・作曲:Andrew J, Di Taranto, Guy Hemric/日本語詞:小林和子/編曲:飛澤宏元)

○「君に贈る言葉(アフター・スクール)」田原俊彦近藤真彦野村義男
 (作詞:小林和子/作曲:宮下智/編曲:飛澤宏元)

◎「ヨコハマ・チーク近藤真彦
 (作詞:松本隆/作曲:筒美京平/編曲:馬飼野康二

桑田佳祐サザンオールスターズ!!】
◎「月夜の聖者達(ミスター・ムーンライト)」桑田佳祐 ※LPアナログアルバム「MUSIC MAN」より
 (作詞・作曲・編曲:桑田佳祐

◎「恋の女のストーリー」高樹澪 ※桑田佳祐音楽監督作品「モーニング・ムーンは粗雑に」主題歌
 (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:八木正生)

◎「MIO-SUN」高樹澪 ※「恋の女のストーリー」B面
 (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:八木正生)

◎「C調言葉に御用心サザンオールスターズ
 (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ

◎「いなせなロコモーションサザンオールスターズ
 (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ

◎「匂艶 THE NIGHT CLUBサザンオールスターズ
 (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生)

◎「いつか何処かで (I FEEL THE ECHO)」桑田佳祐
 (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:桑田佳祐小林武史・藤井丈司)

◎「古の風吹く社」桑田佳祐 ※LPアナログアルバム「MUSIC MAN」より
 (作詞・作曲・編曲:桑田佳祐/弦編曲:原由子

◎「恋の大泥棒」桑田佳祐 ※LPアナログアルバム「MUSIC MAN」より
 (作詞・作曲・編曲:桑田佳祐/弦編曲:島健

◎「銀河の星屑」桑田佳祐 ※LPアナログアルバム「MUSIC MAN」より
 (作詞・作曲・編曲:桑田佳祐

【エンディング】
◎「時すでにお寿司」カトちゃん・けんちゃん ※オリジナルCD
 (作詞:「時すでにお寿司」プロジェクト/作曲:編曲:桑田憲蔵)

◎「本当は怖い愛とロマンス」 ※LPアナログアルバム「MUSIC MAN」より
 (作詞・作曲・編曲:桑田佳祐

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この日かけたレコードジャケットたち。


先日の「JAZZ会編」では、桑田佳祐およびサザンオールスターズに特化した選曲でしたが、今回の昭和歌謡編はもっと幅広いラインナップが用意されていました。「カトちゃんの半生」を輝かしく彩ったさまざまな昭和歌謡を、はじめて買ってもらったレコード(はじレコ)、アニメソングといったあたりから、次々と聴いていこうという自伝的趣向です。

このうち、同年代のぼくらにとって、おそらくとくに大きい共感を得たのは「日本レコード大賞受賞曲特集」でありましょう。当時、レコード大賞といえば、それはそれは権威のある賞でした。特に1970年代(昭和40年代後半~50年代前半)あたりは、ぼくらの世代は歌謡曲というものに興味を持ちはじめるような年頃。子どもから大人までみんなが口ずさめるような親しみやすい大ヒット曲の印象が深いのは、当然でありましょう(いま思うと子どもが口ずさむような歌詞でもなかったりするのですが…)。

今回の「カトちゃん祭り」において、歌手単位でコーナー化されていたのは「八神純子」「伊藤つかさ」「サザンオールスターズ」の3組。いずれもカトちゃんが愛してやまない歌手の面々でありますが、実はぼくもカトちゃんとは趣味がかなり似ておりまして、この3組は、ぼくも当時はかなり入れ込んでいたのですよ。八神純子さんのカッコいい曲、のびやかな歌声には新曲が出るたびにすっかり魅了されていましたし、自分の小遣いで初めて買ったLPレコードは伊藤つかささんのデビューアルバム「つかさ」でした。サザンオールスターズに関しても、小遣いで買った初めての「カセット」アルバムはサザンの2枚目のオリジナルアルバム「10ナンバーズ・からっと」であり、レコードプレイヤーを入手した後は「ステレオ太陽族」「NUDE MAN」「綺麗」「人気者で行こう」「KAMAKURA」と毎年リリースされるLPアルバムレコードを購入し、歌詞カード片手に聴き込んでいたものでした。しかし進学した大学で、ぼく以上のサザンマニアに出会ったのです。それがカトちゃんでした。それ以降は彼の下宿に入り浸り、夜な夜なサザンを聴く日々をおくりました…(遠い目)

おっといけない、そうして昔を思い出してノスタルジーに浸るというのは、この鑑賞会の本来の趣旨に反しますな。この会は、当時はさほど意識しなかった楽曲を細部まで意識して聴き込むことにより、楽曲自身が持つパワー、魅力といったものを純粋に味わうのが目的なのです。……とはいえ、歌謡曲はすなわち流行歌。曲が流行った当時の記憶と紐ついて印象付けられるのが宿命であるともいえます。これくらいの想い出語りはお許しいただきましょう。

というわけで、想い出ついでに、今回のプレイリストのうち当時の記憶が強烈に甦った楽曲を最後にクローズアップさせていただきます。【たのきんトリオ】コーナーにて田原俊彦「哀愁でいと」をかけたときにいきなり思い出しました。このB面には破壊力満点の作品があるぞ!…と。それがこの作品、田原俊彦近藤真彦野村義男による「君に贈る言葉(アフター・スクール)」であります。



人気絶頂のたのきんトリオの三人が、トシちゃんのレコードデビューを祝して豪華三役揃い踏み。しかも、歌っているの部分はごく一部で、あとはそれぞれがファンの女の子に向けて青春の歓びを熱く語りかけているのです。たとえば…「君、何泣いてんだよ。涙なんか似合わないぜ。俺と一緒に走るんだ。汗をかいて何もかも忘れようぜ!」(近藤真彦)とか、「ラブレターなんて書くなよ。俺達はそんなのいらないぜ。君の笑顔があればそれで最高さ!」(野村義男)とか、あるいは「グラウンドの隅で夕日を見ている君。そんなの見るな。俺達には朝日しかいらないんだ!」(田原俊彦)などなど…うーん!まさに「君に贈る言葉」!

そうして気持ちが昂ぶった彼らはさらに決定的にカッコいいセリフを投入していきます。「テストの成績が何だって言うんだ。そんなもので俺達の青春は燃えないぜ。さあ大声で叫べ!愛してるって!」(田原俊彦)「俺達の楽しい夜に机になんか向かうなよ。ラジオから素敵なリズムが聞こえてくる。さあ踊ろう。くたくたになるまで…!」(野村義男)「制服なんか脱ぎ捨ててレオタードを来てみな。そして俺達と一緒に街を歩こう。君のまぶしさにみんなが振りかえるぜ。いかすレオタードギャルにな!」(近藤真彦) 

キャー!!当世の若者は決して言葉にすることのない情熱的なセリフの数々…! レオタードギャルも思わずうっとりです。このレコードがリリースされたのはぼくが中学1年のときですが、このB面の革命性に気づいたのはそれから1年後の中学2年生のとき。当時の衝撃はすさまじく、同じクラスの友だち3人でトシちゃん、マッチ、ヨッちゃんにそれぞれ役を割り振って、この曲を真似して熱いセリフを叫んだものでした。

【参考】
http://www.geocities.co.jp/torabane/intro2.htm

約束どおり途中からO主宰邸に登場、この「君に贈る言葉(アフター・スクール)」を初めて聴いたというiiizmiiiさんも、あまりのカッコよさに、腹を抱えて、もとい、感動して涙を流しておりました。

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iiizmiiiさん提供のお花。カンパネッラ。