【クラシック音楽】ストラディバリウス&デル・ジェス チャリティコンサート2011(2011/1/29@北國新聞赤羽ホール)
ヴァイオリンの名器、ストラディバリウスとグァルネリ・デル・ジェスには、ともに1736年製作の「ムンツ」と呼ばれるヴァイオリンがあります。いずれもイギリスの収集家ミンツ氏が所有していたことからそう呼ばれるようになったとのことですが、今回、その両方を所有する日本音楽財団の主催により、2台の「ムンツ」を聴く贅沢なコンサートが金沢で行われました。
演奏するのは、ストラディバリウスが新進気鋭の有希・マヌエラ・ヤンケさん、グァルネリがヴェテラン(といっては失礼かな^^;)の渡辺玲子さんです。ピアノは江口玲さん。ヤンケさんはいわゆるパワフル系のヴァイオリニストで、華やかで明朗な音色が気持ちいい。渡辺さんは実力者らしく、落ち着きの中で緩急自在に弾きこなします。ただ、困ったことに、この違いは2人の個性によるところが多いようにぼくには思われ、正直言って、ストラディバリウスとグァルネリ・デル・ジェスを聴き分けたとは言いがたいです。財団の方のおはなしによると、グァルネリが素直な男性的でストラディバリウスが気まぐれな女性的だとのことですが、そうなのかなーという感じ。…うーむ、まだまだ修行が足りません。
いずれにせよ演奏はみな素晴らしかったです。とりわけ、渡辺さんと江口さんによるカルメン幻想曲。渡辺さんに関しては、じつは昨年7月にOEK定期公演に出演していたのを聴きに行ってたのですが、そのときは激務終了直後のため居眠りをしてしまい記憶がないという失態(汗)。しかし今回はじっくり聴く機会を得て、素晴らしい演奏を味わえました。劇的な曲想のなかにあって、凛とした気高さが一貫して感じられました。
さらに最後のサラサーテ。これには思わず唸りました。特に第2楽章、渡辺さんとヤンケさんによる超高音のユニゾン! 2台の名器が完全にシンクロして、なにかその場に小鳥が気持ちよくさえずっているような、澄み切った美音が聴こえました。
名器を与えられた名手が名曲を弾く名演奏。さらに日本音楽財団が所有するヴァイオリンを紹介する立派なカタログに、この日のプログラムに準じたラインナップを渡辺さんが演奏したCDまでいただいてしまいました。これだけ贅沢なのに4000円とは超破格といえましょう。おそらく楽器貸与の条件として、この類のチャリティコンサートにノーギャラで出演することになってるんでしょうね。いずれにせよ、聴くほうとしたらなんとも嬉しいコンサートでした。
演奏するのは、ストラディバリウスが新進気鋭の有希・マヌエラ・ヤンケさん、グァルネリがヴェテラン(といっては失礼かな^^;)の渡辺玲子さんです。ピアノは江口玲さん。ヤンケさんはいわゆるパワフル系のヴァイオリニストで、華やかで明朗な音色が気持ちいい。渡辺さんは実力者らしく、落ち着きの中で緩急自在に弾きこなします。ただ、困ったことに、この違いは2人の個性によるところが多いようにぼくには思われ、正直言って、ストラディバリウスとグァルネリ・デル・ジェスを聴き分けたとは言いがたいです。財団の方のおはなしによると、グァルネリが素直な男性的でストラディバリウスが気まぐれな女性的だとのことですが、そうなのかなーという感じ。…うーむ、まだまだ修行が足りません。
いずれにせよ演奏はみな素晴らしかったです。とりわけ、渡辺さんと江口さんによるカルメン幻想曲。渡辺さんに関しては、じつは昨年7月にOEK定期公演に出演していたのを聴きに行ってたのですが、そのときは激務終了直後のため居眠りをしてしまい記憶がないという失態(汗)。しかし今回はじっくり聴く機会を得て、素晴らしい演奏を味わえました。劇的な曲想のなかにあって、凛とした気高さが一貫して感じられました。
さらに最後のサラサーテ。これには思わず唸りました。特に第2楽章、渡辺さんとヤンケさんによる超高音のユニゾン! 2台の名器が完全にシンクロして、なにかその場に小鳥が気持ちよくさえずっているような、澄み切った美音が聴こえました。
名器を与えられた名手が名曲を弾く名演奏。さらに日本音楽財団が所有するヴァイオリンを紹介する立派なカタログに、この日のプログラムに準じたラインナップを渡辺さんが演奏したCDまでいただいてしまいました。これだけ贅沢なのに4000円とは超破格といえましょう。おそらく楽器貸与の条件として、この類のチャリティコンサートにノーギャラで出演することになってるんでしょうね。いずれにせよ、聴くほうとしたらなんとも嬉しいコンサートでした。
ストラディバリウス&デル・ジェス チャリティコンサート2011
-2つの1736年製ヴァイオリン「ムンツ」-
日時:2011年1月29日(土)15:00開演 Saturday, 29 January 2011 at 15:00
会場:北國新聞赤羽ホール Hokkoku Shimbun Akabane Hall
グァルネリ・デル・ジェス 1736年製ヴァイオリン「ムンツ」:渡辺玲子
Reiko Watanabe, Guarneri del Gesu 1736 Violin "Muntz"
ストラディバリウス 1736年製ヴァイオリン「ムンツ」:有希・マヌエラ・ヤンケ
Yuki Manuela Janke, Stradivarius 1736 Violin "Muntz"
ピアノ:江口玲
Akira Eguchi, Piano
■ジャン=マリー・ルクレール Jean-Marie Leclair (1697-1764)
2つのヴァイオリンのためのソナタ 第2番 イ長調 作品3-2
Sonata for Two Violins No.2 in A major, op.3-2
1. Allegro
2. Siciliano (Largo)
3. Allegro
~第1ヴァイオリン:有希・マヌエラ・ヤンケ Yuki Manuela Janke, 1st Violin
第2ヴァイオリン:渡辺玲子 Reiko Watanabe, 2nd Violin
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■カミーユ:サン=サーンス Camille Saint-Sa���ns (1835-1921)
序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 作品28
Introducction and Rondo Capricioso in A minor, op.28
■ヘンリク・ヴィエニャフスキ Henryk Wieniawski (1835-1880)
華麗なるポロネーズ 第1番 ニ長調 作品4
Polonaise No.1 in D major, op.4
~ヴァイオリン:有希・マヌエラ・ヤンケ Yuki Manuela Janke, 1st Violin
ピアノ:江口玲 Akira Eguchi, Piano
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■モーリツ・モシュコフスキ Moritz Moszkowski (1854-1925)
2つのヴァイオリンとピアノのための組曲 ト短調 作品71
Suite for Two Violins and Piano in G minor, op.71
1. Allegro energico
2. Allegro moderato
3. Lento assai
4. Molto vivace
~第1ヴァイオリン:渡辺玲子 Reiko Watanabe, 1st Violin
第2ヴァイオリン:有希・マヌエラ・ヤンケ Yuki Manuela Janke, 2nd Violin
ピアノ:江口玲 Akira Eguchi, Piano
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<特別企画> ~同じ曲を2つのヴァイオリンで聴く~
■ヨハン・セバスチャン・バッハ Johann Sebastian Bach (1685-1750)
独奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 BWV1006 より「ガヴォット」
"Gavotte en Rondeau" from Partita No.3 in E major for Solo Violin, BWV1006
~グァルネリ・デル・ジェス 1736年製ヴァイオリン「ムンツ」:渡辺玲子
Reiko Watanabe, Guarneri del Gesu 1736 Violin "Muntz"
ストラディバリウス 1736年製ヴァイオリン「ムンツ」:有希・マヌエラ・ヤンケ
Yuki Manuela Janke, Stradivarius 1736 Violin "Muntz"
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■フリッツ・クライスラー Fritz Kreisler (1875-1962)
ウィーン奇想曲 作品2 Caprice Viennois, op.2
愛の喜び Liebesfreud
■フランツ・ワックスマン Franz Waxman (1906-1967)
カルメン幻想曲 Carmen Fantasy
* *
~ヴァイオリン:渡辺玲子 Reiko Watanabe, Violin
ピアノ:江口玲 Akira Eguchi, Piano
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■パブロ・デ・サラサーテ Pablo de Sarasate (1844-1908)
ヴァイオリン二重奏曲「ナヴァラ」 作品33
Navarra for Two Violins and Piano, op.33
~第1ヴァイオリン:渡辺玲子 Reiko Watanabe, 1st Violin
第2ヴァイオリン:有希・マヌエラ・ヤンケ Yuki Manuela Janke, 2nd Violin
ピアノ:江口玲 Akira Eguchi, Piano