かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス展@金沢21世紀美術館/金沢下町カレー博 in 柿木畠(2010/10/03)

日曜の昼から金沢のまちなかで行われるイベントを前に、少々早めに現地に到着。午前中すこし時間が空いたので、そういうときは!…と近所の金沢21世紀美術館へ。この秋から開催が始まった「ペーター・フィッシュリ/ダヴィッド・ヴァイス展」を観に行きました。

ペーター・フィッシュリとダヴィッド・ヴァイスは、ポリウレタンや粘土などによる立体作品、あるいは写真や映像といったさまざまなメディアを用いて身近な事象を描写し、ユーモアと知性を持って表現するアーティスト。鑑賞に時間のかかる映像作品が多かったため、イベントが始まるまで…という目的で訪れた今回はいくつも鑑賞をパスしてしまいましたけどね。ペーター・フィッシュリとダヴィッド・ヴァイスが着ぐるみを着ていろいろなんだかんだする「ネズミとクマ」という作品など。こんど時間があるときにじっくり観に来ることにしましょう。

ただしそんななか、つい釘付けになって最後まで観てしまった映像作品がございます。「事の次第」。タイヤ、梯子、ペットボトル、風船などのガラクタが、水、油、火、発泡などの物理的化学的な力によってドミノ倒しのように連鎖して次から次へとエネルギーを伝えていきます。要は壮大なピタゴラスイッチ。ひとつひとつのアイテムは、中学校の化学部(美術部ではない)の生徒レヴェルのオンボロ(笑)なのですが、ただしそれは、本人にとっても、観る者にとってもワクワクする会心の工作でありました。

あと、面白かったのは約90点の粘土作品群からなる「不意に目の前が開けて」。歴史上の出来事や、エンターテインメントにおける逸話、身近な生活のひとコマ、作家の思いついたアイディアや夢の断片などのイメージを粘土を使って形にしたものです。一見小学生の粘土細工かと見紛う出来という説もありますが(苦笑)、タイトルを参照しながら作品を観るとこれがとても楽しいのですよ。たとえばこんな興味深いタイトルの作品があります。「よくある逆さま語:上と下」「ラスベガスから学ぶこと」「間借り人」「モノリスの秘密を理解できないサル」「ピタゴラスは自身の定理に感服する」「昔の武器」「長靴を履いた猫」などなど。

そして円筒展示室に展開された作品は「質問」。真っ暗な室内に、プロジェクタによって数々の「質問」が絶え間なく浮かんでは消えていきます。正確な文面は覚えていませんが、「僕は仕事に行かなくちゃ行けないかな?」といった身近な疑問から「僕の感情は正しいのだろうか?」といった哲学的な問いまで、いずれもひょっとしたらいままで一度くらい心に浮かんだ「質問」が、観る者に常に投げかけられ続けるのです。次々と映し出される「問い」に対峙するのはじつは精神的に疲れるものですが、いろいろ考えるいい機会かもしれません。

常設のコレクション展をざっと観たところで(コレクション展も面白いものがあったのですが、紹介はまた後日)、この日は終了とします。ちなみに、この後のイベントというのは、金沢柿木畠商店街が主催する「柿まつり2010 金沢下町カレー博 in 柿木畠」というお祭り。商店街の寿司屋、おでん屋、居酒屋、中華料理屋、イタリアン、洋食店、バーなどがそれぞれ独自のカレーを販売、4枚綴り1000円のチケットを購入してあちらこちら食べ比べるというカレー好きにはたまらないイベントなのでした。

ぼくが食べたのは、ももやさんの「タイ風レッドカレー」、あまつぼさんの「ピリ辛すじ肉入りおでんカレー」、THEATREさんの「タイ風ココナッツレッドカレー」、グリル中村屋さんの「フライドオニオンカレー」、そしていたるさんの「板前さんのまかないカレー」です。うう、さすがにお腹いっぱい。。。連れは蛇之目寿司本店さんの「松茸ときのこのカレー」、えーじさんの「茄子ときのこの欧風トマトカレー」(ただし半分だけ)、ボーノボーノさんの「半熟チー玉牛すじカレー」でした。さまざまなカレーを存分に堪能しましたよ♪

写真はいたるさんのまかないカレーです。添えの昆布が絶妙!
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