かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

地下鉄のザジ

この映画、観たことはなかったんですが、タイトルだけは妙に頭に残っていて、今回、ニュープリント版にて公開されると聞き、観てみることにしました。イメージとしては、ザジという少女がパリの街で体験するあれこれをかわいらしくファンタジックに描いている作品なのかなあと。

ところが、観ているとどうも想像と違う。ザジがおてんば、おしゃまな子だというのはそうなんですが、ちょっと度を過ぎています。いや、それ以上にまわりの大人たちが馬鹿すぎる。序盤こそ地下鉄に乗りたいというザジの願いが話の筋になっていきそうなのですが、徐々に大人たちの勝手な事情がどんどん入り込んできます。後半になってくるとそれらが絡みあってワケが分からなくなってきます。最後は、なんだこれは…!と絶句するようなドタバタ喜劇。そうか…こんな映画だったのか。。。

勝手に童話的なイメージをいだいていたぼくも悪いのですが、これだけ裏切られた感の強い、予想との落差の激しい映画というのも珍しい。そうして気持ちの整理がつかないままラストを迎えてしまったのですが、エンディングの映像はなぜか腑に落ちるものでした。そういう映画だと思ってもういちど最初から観れば、また違った感覚で観られるのかもしれませんね。次の機会があるかはわかりませんが…。

★★

(2010/07/24@シネモンド)