【OEK定期274PH】OEKニューイヤー・コンサート2010!
2010年最初のOEK公演は井上マエストロによるニューイヤー・コンサート! 井上さんが音楽監督に就任してからは、3年連続でマエストロご自身が指揮棒を振ります。2008年は森麻季さんを招いてウィンナ・ワルツを中心に演奏しつつ、弦セレや武満のワルツ、一柳慧氏の新曲を交えるなど一味違ったニュー・イヤー。2009年はアリス=紗良・オットさんの「皇帝」など、一転して重厚なオール・ベートーヴェン・プログラム。さてさて今年は…?といいますと、メラニー・ホリデイさんを迎えてオペレッタ・アリアなど再び華やかなウィーンふうのラインナップとなっています。ただし、一筋縄で行かないのがミッキー・ニュー・イヤー。随所にマエストロならではの変化球が投じられますよ。プレ・コンサート(弦楽八重奏によるヴィヴァルディ「四季」より「春」)のあと、いよいよ開演です。
まずいきなり最初からカッコいい! マエストロがスポットライトを浴びてさっそうとステージに登場し、中央でさっと挨拶をしたと思ったら、振り返りざま、即、曲が始まりました。ショスタコーヴィチ「ステージ・オーケストラのための組曲」より「第1ダンス」。お得意のショスタコさんでミッキーもノリノリです。管楽器の好調さも昨年末以来キープされているもよう。祝典序曲のフレーズも含まれ、否が応にもテンションは上がります。すごい好演でした。曲が終わると楽団員全員が立ち上がり「明けましておめでとうございます!」
井上さんは曲間のMCトークも務めます。「ショスタコといえば、3年前に日比谷公園で全交響曲を振った」…「公園といえば」…という流れで次の曲「プラター公園は花ざかり」に。ソプラノのホリデイさんが登場し、さらに場がパッと華やぎました。そして公園つながりで「LFJ関連でナントへ行った際、公園で物乞いがサクソフォンで演奏していたのがこの曲です」…ということで、再びショスタコーヴィチ「ステージ・オーケストラのための組曲」より、今度は「リリック・ワルツ」。サクソフォン奏者の作田聖美さん(金沢出身)と有村純親さんが立ち上がって「演歌風」ワルツを朗々と奏でます。
その後はテノールのソチョさんも加わりつつ、オペレッタの佳曲が次々と演奏されます。いいですねえ~。華やかですねえ~。そのなかで、お!これは!という変化球がいくつか。まずはバッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲より第2楽章。これは美しい!! ビシッと空気が引き締まりました。独奏を務めたのはコンマスのダウス氏と2ndヴァイオリン首席の江原さん。井上さんが「OEKに来るおめあてのひとつ」という美貌の江原さんですが、独奏を聴いてその技巧をあらためて実感しました。もちろんこの曲、ラインナップ的にはまったく異色です。楽しいばかりでなく前年の厳しかった現実もしっかり見つめようというマエストロの意志でしょうか。ほかにも「アンネン・ポルカ」はオケのみの演奏に加え、ホリデイさんによる酔っ払い歌唱(?)付きのオペレッタ「ヴェネツィアの一夜」ヴァージョンも。あと、ワルツはワルツでも、チャイコさんの「悲愴」第2楽章の複雑な5拍子ワルツとか。
アンコールは「お望みの曲を…」と、恒例の「美しく青きドナウ」。冒頭のホルン、客席からくしゃみが出て妙な雰囲気になりましたが、それでもたっぷりとした響きが見事でした。そしてもうひとつ(ラデツキーではなく)ホリデイさん、ソチョさんが再登場して「メリー・ウィドウ」より「唇は語らずとも」。ロマンチックに歌い上げて華やかに終演となりました。
おみやげは茶菓工房たろうさんのどら焼き。とっても美味しかったですよ! なお、この店のご主人はたしか、先日OEKアーティスティックパートナーに就任した金聖響氏のご友人だったはず→(http://seikyo.eplus2.jp/article/41932114.html) 聖響さんの最初のOEK公演企画は、新年のおみやげでした!(笑)
まずいきなり最初からカッコいい! マエストロがスポットライトを浴びてさっそうとステージに登場し、中央でさっと挨拶をしたと思ったら、振り返りざま、即、曲が始まりました。ショスタコーヴィチ「ステージ・オーケストラのための組曲」より「第1ダンス」。お得意のショスタコさんでミッキーもノリノリです。管楽器の好調さも昨年末以来キープされているもよう。祝典序曲のフレーズも含まれ、否が応にもテンションは上がります。すごい好演でした。曲が終わると楽団員全員が立ち上がり「明けましておめでとうございます!」
井上さんは曲間のMCトークも務めます。「ショスタコといえば、3年前に日比谷公園で全交響曲を振った」…「公園といえば」…という流れで次の曲「プラター公園は花ざかり」に。ソプラノのホリデイさんが登場し、さらに場がパッと華やぎました。そして公園つながりで「LFJ関連でナントへ行った際、公園で物乞いがサクソフォンで演奏していたのがこの曲です」…ということで、再びショスタコーヴィチ「ステージ・オーケストラのための組曲」より、今度は「リリック・ワルツ」。サクソフォン奏者の作田聖美さん(金沢出身)と有村純親さんが立ち上がって「演歌風」ワルツを朗々と奏でます。
その後はテノールのソチョさんも加わりつつ、オペレッタの佳曲が次々と演奏されます。いいですねえ~。華やかですねえ~。そのなかで、お!これは!という変化球がいくつか。まずはバッハの2つのヴァイオリンのための協奏曲より第2楽章。これは美しい!! ビシッと空気が引き締まりました。独奏を務めたのはコンマスのダウス氏と2ndヴァイオリン首席の江原さん。井上さんが「OEKに来るおめあてのひとつ」という美貌の江原さんですが、独奏を聴いてその技巧をあらためて実感しました。もちろんこの曲、ラインナップ的にはまったく異色です。楽しいばかりでなく前年の厳しかった現実もしっかり見つめようというマエストロの意志でしょうか。ほかにも「アンネン・ポルカ」はオケのみの演奏に加え、ホリデイさんによる酔っ払い歌唱(?)付きのオペレッタ「ヴェネツィアの一夜」ヴァージョンも。あと、ワルツはワルツでも、チャイコさんの「悲愴」第2楽章の複雑な5拍子ワルツとか。
アンコールは「お望みの曲を…」と、恒例の「美しく青きドナウ」。冒頭のホルン、客席からくしゃみが出て妙な雰囲気になりましたが、それでもたっぷりとした響きが見事でした。そしてもうひとつ(ラデツキーではなく)ホリデイさん、ソチョさんが再登場して「メリー・ウィドウ」より「唇は語らずとも」。ロマンチックに歌い上げて華やかに終演となりました。
おみやげは茶菓工房たろうさんのどら焼き。とっても美味しかったですよ! なお、この店のご主人はたしか、先日OEKアーティスティックパートナーに就任した金聖響氏のご友人だったはず→(http://seikyo.eplus2.jp/article/41932114.html) 聖響さんの最初のOEK公演企画は、新年のおみやげでした!(笑)
オーケストラ・アンサンブル金沢 Orchestra Ensemble Kanazawa
第274回定期公演フィルハーモニー・シリーズ
The 274th Subscription Concert / Philharmonie-serie
日時:2010年1月7日(木)19:00開演 Thursday, 7 January 2010 at 19:00
会場:石川県立音楽堂コンサートホール Ishikawa Ongakudo Concert Hall
指揮:井上道義 Conductor: Michiyoshi Inoue
ソプラノ:メラニー・ホリデイ Soprano: Melanie Holiday (★)
テノール:ズリンコ・ソチョ Tenor: Zrinko Soco (☆)
コンサートマスター:マイケル・ダウス Concertmaster: Micheal Dauth
■ショスタコーヴィチ D. Schostakovich
「ステージ・オーケストラのための組曲」(旧称「ジャズ組曲第2番」)より「第1ダンス」
"Dance" from "Jazz Suite no. 2"
■シュトルツ R. Stoltz
「プラター公園は花ざかり」 作品247(★)
Im Prater bluhn wieder die Baume
■ショスタコーヴィチ D. Schostakovich
「ステージ・オーケストラのための組曲」(旧称「ジャズ組曲第2番」)より「リリック・ワルツ」
"Lylic Waltze" from "Jazz Suite no. 2"
■J. シュトラウスII J. Strauss II
オペレッタ「ヴェネツィアの一夜」より「心から挨拶を贈ろう」(☆)
"Sei mir gegrust Du holdes Venezia" from "Night in Venice"
■オッフェンバック J. Offenbach
オペレッタ「ホフマン物語」より「ホフマンの舟唄」
"Barcarolle" from "Les Contes d'Hoffman"
■ジーツィンスキー R. Sieczynsky
「ウィーン、わが夢の街」(★)(☆)
Wien, Du Stadt meiner Traume
■J. S. バッハ J. S. Bach
2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BMV1043 より 第2楽章
Concerto for 2 violins in D minor BMV1043 - 2nd movement
~ヴァイオリン独奏:マイケル・ダウス/江原千絵
Violin solo: Micheal Douth / Chie Ebara
■J. シュトラウスII J. Strauss II
オペレッタ「ヴェネツィアの一夜」より「アンネン・ポルカ」(★)
"Annnen Polka" from "Night in Venice"
■J. シュトラウスII J. Strauss II
オペレッタ「こうもり」より「ブドウの炎の流れに(シャンパンの歌)」(★)(☆) "im Feuerstorm der Reben" from "Fledermaus"
---休憩---
■J. シュトラウスII J. Strauss II
無窮動(常動曲)
Moto oerpelto
■レハール F. Lehar
オペレッタ「ほほえみの国」より「私たちの心にだれかが恋を沈めたのか」(★)(☆)
"Wer hat die Liebe uns ins Herz gesenkt" from "Land of Smiles"
■スッペ F. Suppe
オペレッタ「美しいガラテア」序曲
"Die schone Galathee" Overture
■レハール F. Lehar
オペレッタ「ほほえみの国」より「君はわが心のすべて」(☆)
"Dein ist mein ganzes Herz" from "Land of Smiles"
■レハール F. Lehar
オペレッタ「ジュディッタ」より「私の唇にあなたは熱いキスをした」(★)
"Meine Lippen, sie kussen so heis" from "Giuditta"
■チャイコフスキー P. Tchaikovsky
交響曲 第6番 ロ短調 「悲愴」 より 第2楽章
Symphony no. 6 in B minor "Patetique" - 2nd movement
■カールマン E. Kalman
オペレッタ「チャールダーシュの女王」より「踊りたい!」(★)(☆)
"Tanzen mocht'ich" from "Die Csardasfurstin"
(アンコール Encor)
■J. シュトラウスII J. Strauss II
美しく青きドナウ
An der sch���nen blauen Donau
■レハール F. Lehar
オペレッタ「メリー・ウィドウ」より「唇は語らずとも」(★)(☆)
"Lippen schweigen" from "Die lustige Witwe"