「ミステリアス・メンデルスゾーン」コンサート~巨匠クルト・マズア登場!
今年生誕200年を迎えたメンデルスゾーン。ドイツ・ライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団で指揮者としても活躍していましたが、そのゲヴァントハウス管弦楽団で30年近く楽長を務め、現在は桂冠指揮者として君臨する巨匠クルト・マズアを金沢に招き、記念イベントが開かれています。前日のミニコンサート&シンポジウムは行くことができませんでしたが、当夜はマズア氏と井上道義氏がOEKを振るというまたとない機会。ばっちり都合をつけて駆けつけました。当日座席引換で割り当てられた座席は、1階ど真ん中という好位置!
マズア夫人によるプレトーク、黒瀬恵さんによるオルガン曲、木村綾子さんによる歌曲に続いて演奏されたのは、ピアノ三重奏曲第1番。これはひじょうに良かった! カンタさんの重厚なチェロが響いた瞬間、ホールの雰囲気がぐっと引き締まった気がしました。若林顕さんのピアノは情熱的で、ダウスさんの抑えめのヴァイオリンが絶妙にバランスを取るという感じでしょうか。楽章間に毎回拍手が出るところを見ると、今回のお客さんはクラシックコンサートに馴染みが薄い招待客が多い印象。いいなあ、誰か招待してほしい…
後半はOEKが登場して管弦楽曲を2曲。まずは井上道義氏指揮により「フィンガルの洞窟」序曲を。これもとても素敵なパフォーマンス。荒涼たる海辺の寂寥感から、やがて陽が射す雄大な風景を、実に井上さんらしく表情豊かに再現したドラマティックな演奏でした。
そしていよいよ巨匠マズア氏の登場です。曲は「イタリア」交響曲。思ったよりゆったりとしたテンポで始まったのですが、その瞬間、オーケストラがまるでパアッと花が咲いたように明るく歌いだしました。これはすごい! 一瞬にして場の空気が変わるというのはこういうことをいうのか!というのをまざまざと実感しました。オーケストラの活力がハンパないのです。特に管楽器陣の集中力はすさまじく、ふだんあまり聞かれないような美しくしっかりとした音色を響かせてくれました。う~ん!82歳の巨匠、おそるべし。正直、最初は腕もぷるぷる震えていて大丈夫かと訝っていたのですが、曲が進むにつれてシャンとしてくるからさすがですね。また、不思議なもので風格に気圧されたのか、楽章間の拍手も2楽章以降はぱたりと止みました。そして曲が終わっての拍手は盛大。まさしくOEK今年一番の演奏と言っていいのではないでしょうか。
この日、金沢は今冬はじめての積雪を観測したものの、公演後の帰り道も興奮は冷めやらず、思わずtwitterで「今年最高の演奏だったんじゃない!?」とつぶやいてしまいましたよ!
マズア夫人によるプレトーク、黒瀬恵さんによるオルガン曲、木村綾子さんによる歌曲に続いて演奏されたのは、ピアノ三重奏曲第1番。これはひじょうに良かった! カンタさんの重厚なチェロが響いた瞬間、ホールの雰囲気がぐっと引き締まった気がしました。若林顕さんのピアノは情熱的で、ダウスさんの抑えめのヴァイオリンが絶妙にバランスを取るという感じでしょうか。楽章間に毎回拍手が出るところを見ると、今回のお客さんはクラシックコンサートに馴染みが薄い招待客が多い印象。いいなあ、誰か招待してほしい…
後半はOEKが登場して管弦楽曲を2曲。まずは井上道義氏指揮により「フィンガルの洞窟」序曲を。これもとても素敵なパフォーマンス。荒涼たる海辺の寂寥感から、やがて陽が射す雄大な風景を、実に井上さんらしく表情豊かに再現したドラマティックな演奏でした。
そしていよいよ巨匠マズア氏の登場です。曲は「イタリア」交響曲。思ったよりゆったりとしたテンポで始まったのですが、その瞬間、オーケストラがまるでパアッと花が咲いたように明るく歌いだしました。これはすごい! 一瞬にして場の空気が変わるというのはこういうことをいうのか!というのをまざまざと実感しました。オーケストラの活力がハンパないのです。特に管楽器陣の集中力はすさまじく、ふだんあまり聞かれないような美しくしっかりとした音色を響かせてくれました。う~ん!82歳の巨匠、おそるべし。正直、最初は腕もぷるぷる震えていて大丈夫かと訝っていたのですが、曲が進むにつれてシャンとしてくるからさすがですね。また、不思議なもので風格に気圧されたのか、楽章間の拍手も2楽章以降はぱたりと止みました。そして曲が終わっての拍手は盛大。まさしくOEK今年一番の演奏と言っていいのではないでしょうか。
この日、金沢は今冬はじめての積雪を観測したものの、公演後の帰り道も興奮は冷めやらず、思わずtwitterで「今年最高の演奏だったんじゃない!?」とつぶやいてしまいましたよ!
メンデルスゾーン生誕200年 特別企画「ミステリアス・メンデルスゾーン」コンサート
"Misterious Mendelssohn" Concert
日時:2009年12月15日(火)19:00開演 Tuesday, 15 December 2009 at 19:00
会場:石川県立音楽堂コンサートホール Ishikawa Ongakudo Concert Hall
指揮:クルト・マズア/井上道義 Conductor: Kurt Masur / Michiyoshi Inoue
プレトーク:マズア偕子 Pre-Talk: Tomoko Masur
■フェリックス・メンデルスゾーン F. Mendelssohn-Bartholdy (1809-1847)
○オルガン曲「3つの前奏曲とフーガ」 作品37
3 Praludien und Fugen, Op. 37
~オルガン:黒瀬恵 Organ: Megumi Kurose
○6つの歌曲より「恋する女の手紙」 作品86-3
6 Lieber Op. 86-3 "Die Liebende schreibt"
~ソプラノ:木村綾子 Soprano: Ayako Kimura
ピアノ:若林顕 Piano: Akira Wakabayashi
○ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 作品49
Trio for Piano, Violin and Violincello No. 1 in D minor, Op. 49
~ピアノ:若林顕 Piano: Akira Wakabayashi
ヴァイオリン:マイケル・ダウス Violin: Micheal Dauth
チェロ:ルドヴィート・カンタ Cello: Ludovit Kanta
--- 休憩 Intermission ---
○「フィンガロの洞窟」序曲 ロ短調 作品26
Overture "Die Fingais-Hohle" in B minor, Op. 26
~指揮:井上道義 Conductor: Michiyoshi Inoue
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢 Orchestra Ensemble Kanazawa
○交響曲 第4番 イ長調 「イタリア」 作品90
Symphony No. 4 in A major, Op. 90
~指揮:クルト・マズア Conductor: Kurt Masur
管弦楽:オーケストラ・アンサンブル金沢 Orchestra Ensemble Kanazawa
(アンコール Encore)
○交響曲 第4番 イ長調 「イタリア」 作品90 より 第4楽章
Symphony No. 4 in A major, Op. 90 - 4th Mov.