こま撮りえいが こまねこ

「幸福な食卓」を観ようと思ってたのですけど、上映スケジュールを見間違えていたのか目論んでいた時間に上映がなく、ちょうどその時間にやっていたこの「こまねこ」を観ることにしました。ところが、いやいやどうして思いがけずとってもよかったです。ぬいぐるみの人形をつかった60分程度のアニメーションなのですが、キャラクターも美術も音楽もおはなしの世界観もすべてがまあ無条件にかわいいのですよ。しょこたん風の言い回しでは半角カナでギザカワユスっていうんでしょうな。セリフなんて「にゃにゃにゃ♪」「にゃにゃ？」「にゃー！」とかだけですけど、その声がまた抱きしめたくなるほどかわいいのです。お話自体も実に素直で優しくて。心が洗われるというのはこういうことを言うのですな…

それにしても、人形を少しずつ動かしながら1コマ1コマ撮っていって1本の映画に仕上げるっていうのは、気の遠くなるような作業なのでしょうね。制作の過程を想像するとおそらくそれはとてつもなく過酷で、思わずありがとうございます！と最敬礼したくなります。こまちゃんはじめ人形そのものはみなシンプルなつくりで、それなのにあれだけ豊かな表情が出せるのですから、そりゃものすごい表現力ですよ。キャラクターだけでなく、森とか空とか家とかカーテンとかコーヒーとか、そういった画面に出てくる風景から小物にいたるすべてのものがみんな「登場人物」としての存在感を発揮し、それぞれいきいきと表情を持ってるからなのだと思います。

この映画のひとつの短編のモチーフとして、そうしたアニメーションの制作過程自体が使われていましたが、それだけ作り手に自分たちの仕事に対するおおいなる自負があるのでしょうね。それはとても素敵なことだと思います。そういった作り手のみなさんの仕事ぶりに思いを馳せると、ますます感動してしまうのです。

★★★★★

（↑出た！今年初の満点！）

こまねこ公式サイト
http://www.komaneko.com/

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曲名リスト
1. 123
2. はじめのいっぽ
3. うきうき
4. こまちゃんお散歩
5. かなしみママ
6. 追っかけっこ
7. 雪男がまたやって来る
8. やさしさ
9. 雪合戦