かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

僕の歩く道 最終回

いいお話でしたね。
登場人物たちは戸惑いながらテルと接する中で、邪心のないテルの言動に触れるにつれ、それぞれ自分の大切なことに気づきます。彼ら彼女らがそうして心が洗われていくさまは、こちらまで優しい気持ちにさせてくれました。

特に都古ちゃん役の香里奈さんは本当に素敵でした。

テル「都古ちゃん、手紙、出したから」
都古「うん、待ってる」

毎回正面からアップで大映しになるこのときの都古ちゃんの表情が実に効果的でした。
物語序盤は、ああ、テルはこの笑顔に救われるのだろうなという絶対的な母性を表し、物語に説得力を持たせていました。都古ちゃんが夫婦生活に違和感を覚える後半からは、その表情が曇りがちになり、そしてテルだけがそれを敏感に感じ取ります。最後は、彼女自身が心の平安を取り戻し、テルとの対等な信頼関係が築けたことを、最高に幸福な笑顔で示してくれました。

心理描写の巧みさや映像の美しさには定評のある演出陣でしたが、そのおおもととなる脚本自体も丁寧に練られており、とっても誠実で良質なドラマでした。堪能しました。