高校野球の風物詩
甲子園の高校野球では、毎大会、春も夏も、
バックネット裏に陣取る常連さんがいる
最前列には原色ポロシャツおじさん
わたしは愛情を込めて「おっちゃん」と呼ぶ
赤、黄、オレンジ、青と
日替わりで鮮やかな原色を見事に着こなす
今日は緑のポロシャツだった
愛くるしい小太りの「おっちゃん」は
二、三人の連れと時おり談笑しつつ
団扇をあおぎながら必ずその場に座っている
何年か前からは携帯電話も駆使するようになった
年の頃なら七十をとうに過ぎていよう
試合に見入っているのかどうかは定かでない
気がつくとうつむいてしばらく動かない時間帯がある
間違いなく居眠りをしているのだ
しかも最も暑い12時半頃になると決まって姿を消す
試合が佳境に入ろうとお構いなし
涼しいところに避難して飯を食って休んでいるのだろう
もっとも、さすがに今日は
日大山形の見事な逆転サヨナラ勝利に
惜しみない拍手を送っていた
「おっちゃん」の後列には「ラガーシャツおじさん」
テレビ画面でいえばほぼ中央のベストポジション
「おっちゃん」より10才程度若いと思われる彼は
日焼けが精悍なナイスガイだ
ラガーシャツの柄はバリエーションに富む
紺×水色のスポーティな柄などは
憎いくらいにキマっている
ラガーシャツは「おっちゃん」とは違い
若いだけあって一日中試合に熱中している
蛍光イエローのキャップがまぶしい
彼らが普段どういう生活をしているかなど
知る由もないが
毎年彼らの姿を認めると
わたしは彼らの無事を知って安堵し
この世の平安に感謝するのだ
バックネット裏に陣取る常連さんがいる
最前列には原色ポロシャツおじさん
わたしは愛情を込めて「おっちゃん」と呼ぶ
赤、黄、オレンジ、青と
日替わりで鮮やかな原色を見事に着こなす
今日は緑のポロシャツだった
愛くるしい小太りの「おっちゃん」は
二、三人の連れと時おり談笑しつつ
団扇をあおぎながら必ずその場に座っている
何年か前からは携帯電話も駆使するようになった
年の頃なら七十をとうに過ぎていよう
試合に見入っているのかどうかは定かでない
気がつくとうつむいてしばらく動かない時間帯がある
間違いなく居眠りをしているのだ
しかも最も暑い12時半頃になると決まって姿を消す
試合が佳境に入ろうとお構いなし
涼しいところに避難して飯を食って休んでいるのだろう
もっとも、さすがに今日は
日大山形の見事な逆転サヨナラ勝利に
惜しみない拍手を送っていた
「おっちゃん」の後列には「ラガーシャツおじさん」
テレビ画面でいえばほぼ中央のベストポジション
「おっちゃん」より10才程度若いと思われる彼は
日焼けが精悍なナイスガイだ
ラガーシャツの柄はバリエーションに富む
紺×水色のスポーティな柄などは
憎いくらいにキマっている
ラガーシャツは「おっちゃん」とは違い
若いだけあって一日中試合に熱中している
蛍光イエローのキャップがまぶしい
彼らが普段どういう生活をしているかなど
知る由もないが
毎年彼らの姿を認めると
わたしは彼らの無事を知って安堵し
この世の平安に感謝するのだ