【2006WC】JPN 1-3 AUS

俊輔のゴールが反則ではないかといちゃもんがあったが、
それをいうなら後半ペナルティエリアで駒野が倒されたのはPKだった。
おあいこだ。
そんなおもしろくも何ともない試合運びでも、
勝てればこの際何でも良かったのだが、
結果があの通りでは何の価値もない。

当初、気温が上がり消耗戦になれば
スタミナ面で日本有利と思われていた。
そしてその通りオーストラリアは疲れていたが、
日本も予想以上に疲労困憊だった。

ヒデも俊輔もガツガツ潰されて中盤が機能せず、
DFは相次ぐロングボールをはねかえすのに精一杯。
FWは（いつもの通り）消極的で好機をモノにできない。
早く何らかの手を打たねばならない。
フレッシュな選手の投入が不可欠だった。

今まで1-0を守り切るような試合はしてきていないし、
ましてやアジア以外の相手に凌ぎきれるかは大いに疑問だが、
それでもあくまで守るのだと強固な意志があるなら、
それを徹底すればよかろう。
だが、その場合のチョイスは、
守備的な稲本か遠藤か中田浩のはずだ。

あるいは、今までのこのチームのメンタリティを貫き、
あくまで点を取りにいくというなら、それはそれで潔い。
だがその場合、カウンター狙いでドリブラーの玉田だろう。
巻でもいい。彼なら点を取りにいくという姿勢のみならず、
前線でしつこく守備をしてくれるだろうし、
敵のセットプレーにも高さで対抗できよう。

なのに、小野。
彼の能力自体は疑うべくもないが、そういう問題ではない。
これでは守るのか攻めるのかはっきりしない。
チームとしての意志が統一されないまま、
中途半端な試合運びをし、結果、あういう事態を招いた。
神様ですら、この期に及んで血迷ったか。

だが、このチームはジーコの神がかり的な采配で拾った勝利も数多い。
この絶体絶命のピンチでミラクルを起こせるとしたら、
やはり神様のひらめきしかないのかもしれぬ。