山下達郎 PERFORMANCE 2017 @金沢歌劇座(2017/8/29)
はじめて山下達郎さんを知ったのは小学生の頃でした。当時ヒットしていた「RIDE ON TIME」を聴いて、なんてカッコいいんだ…!まるで外国の曲だ…!と子供ごころに圧倒された覚えがあります。
- アーティスト: 山下達郎,吉田美奈子
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
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ところが、その段違いのカッコよさがかえって自分にはまったく分不相応なハイレベルな音楽だと気後れしてしまい、それ以降、達郎さんに関しては、ラジオのヒットチャートに流れてくる新譜などはおさえていたものの、自らアルバムを買って聴き込むというほどには深くのめり込んでいたわけではありませんでした。
それから数十年(苦笑)。ひょんなことから前回ツアーの金沢公演(2016年3月)に行く機会に恵まれましたた。かねてより、達郎さんのライブは凄い、一度行ったほうがよいという話をほうぼうから聞いていたものですから、とりあえず「OPUS」を聴き込みつつ、必須だと教えられたクラッカー云々とかのお作法を頭に入れ、どきどきの初参加をいたしました。果たして、お察しの通り、すっかり達郎ライブの虜になったわけであります。
OPUS 〜ALL TIME BEST 1975-2012〜(通常盤)
- アーティスト: 山下達郎
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
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というわけで、今回のツアー「PERFORMANCE 2017」の金沢公演にもぜひ行きたいと切望し、チケット争奪戦に参戦。1次・2次販売では落選しましたが、ラストチャンスのキャンセル待ちでギリギリチケットをゲットできた次第であります。まあ、二階席の後ろから2列目、右端から2席目というほぼ最遠方の座席でしたし、私自身ライブ参加2回目の新参者ではありますが、そんなことはまるで関係なく、とってもとっても楽しめました。
今回の49公演のうち、金沢公演は48本目でした。千秋楽の一つ前。ラス前、セミファイナルであります。金沢公演の二日後、8/31に千秋楽の長野公演が終わり、ツアー全行程が無事完了しましたので、ネタバレ解禁してもよかろうと判断し、金沢公演のセットリストを以下に記します。
- ポケット・ミュージック (Interlude)
- SPARKLE
- いつか(SOMEDAY)
- DONUT SONG (ドーナツ・ソング)
(メドレー)
夏への扉 ←?
ハンド・クラッピング・ルンバ[大滝詠一]
Willie and the Hand Jive[Johnny Otis] - 僕らの夏の夢
- 風の回廊(コリドー)
- Guilty[鈴木雅之]
- FUTARI
- 潮騒 (THE WHISPERING SEA)
- ターナーの汽罐車 -Tuner's Steamroller-
※還暦/城北トリオ アンプラグド・ヴァージョン - It's Not Unusual [Tom Jones]
- THE WAR SONG
- SO MUCH IN LOVE《ON THE STREET CORNER 2》[The Tymes]
- STAND BY ME《ON THE STREET CORNER 3》[BEN E. KING]
- JOY TO THE WORLD (Interlude)
- クリスマス・イブ
- 蒼氓
(メドレー)
People Get Ready[The Impressions]
Blowin' In The Wind[Bob Dylan]
私たちの望むものは[岡林信康]
希望という名の光 - GET BACK IN LOVE
- メリー・ゴー・ラウンド
- LET'S DANCE BABY
(メドレー)
Summertime Blues[Eddie Cochran]
Summertime[Janis Joplin]
Theme From a Summer Place[Percy Faith]
愛を描いて -LET'S KISS THE SUN-
LOVELAND,ISLAND
踊ろよ、フィッシュ
CHEER UP! THE SUMMER
Mean Woman Blues[Roy Orbison]
いかすぜ!この恋[大滝詠一]
シーズン・イン・ザ・サン[TUBE] - 高気圧ガール
- CIRCUS TOWN
【アンコール】 - ハイティーン・ブギ[近藤真彦]
- RIDE ON TIME
- DOWN TOWN
- YOUR EYES
いやあ、圧巻のステージでした。達郎さん曰く、いままで冬場のツアーが多く体調管理が大変だったが今回は春~夏のツアーなので声の調子がすこぶるよいと。まさにその通り、歌唱力が半端なくすごい。達郎さんのヴォーカリストとしての力量をあらためて感じ入ったのでありました。そして、バンドの各プレイヤーの方々もまるで隙のない素晴らしい演奏。充実のステージとはこういうことを言うのでありましょう。
名曲ぞろいのセットリストでしたが、そのなかでもあえて個人的に特にツボった曲として、達郎さん、難波弘之さん(Keyboards)、伊藤広規さん(Bass)の「還暦トリオ」または「城北トリオ」(笑)による、アコースティック版「ターナーの汽罐車」を挙げたいと思います。新宿ロフトでの音源をサンソンで聴いたことはありましたが、これを生で聴けて感激しました。
そして後半の「GET BACK IN LOVE」。心にぐっとこみ上げるものを感じながら聴き入りました。じつは歌謡曲道の我が心の師であるO先輩もこのライブに来ており、終演後、O先輩ご夫妻と一杯やりながら本ライブの感想戦をする機会に恵まれたのですが、三人とも印象に残った曲として、この曲を挙げたのでした。今思うと、「クリスマスイブ」そして「蒼氓」の壮大なバラードメドレーの後、という満を持しての順番だったこともあるかもしれません。
またこの日は、北朝鮮が北海道を通過する弾道ミサイルを発射した日でした。達郎さんが「私は政治に絶望して政治にコミットするのをやめた人間ですが、私は音楽家ですから、言いたいことがあれば音楽でモノを語ります」と言って歌い始めたのが「THE WAR SONG」。まさに、語りたいことは十分に伝わってきたと思います。
あと、恒例(だそうです)の洋楽カバーコーナーも忘れてはいけません。前回はフランキー・ヴァリの「Can't Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)」でしたが(大好評だったとのこと…!)、今回は、トム・ジョーンズの「It's Not Unusual(よくあることさ)」でした。カッコよかった!
Tom Jones - It´s Not Unusual.. (1964)
洋楽カバーだけでなくセルフカバーも。他人に提供した曲は自分のキャラクターに合わないことも多く、いままでは歌うのを敬遠していたがこの年齢になったらもう関係ない、みたいなノリで唄ったのが、鈴木雅之「Guilty」。
Guilty(ギルティ) 鈴木雅之 Masayuki Suzuki
そして本ライブ最大のサプライズといってもいいのが、アンコールで披露してくれた近藤真彦「ハイティーン・ブギ」!!! 達郎さんが男性アイドルに提供した最初の曲だということは知っていましたので、心の何処かで達郎さんがセルフカバーしたら面白いなあ…と思っていましたが、まさか本当に実現するとは! いやあ、盛り上がりました!
そんなわけで、今回も大大満足、大大満喫のライブでありました。
なお、上記セットリストは、どなた様かがネット上に公開されていた金沢会場セットリストを基に、自己の記憶と照らし合わせ、他会場のセットリスト情報等を参考にして補正しつつ作成しています。なのでところどころ曖昧な箇所がありますのであしからずご了承ください。
たとえば、「ドーナツソング」「蒼氓」「LET'S DANCE BABY」の中のメドレー部分については、私の記憶が全然ついていけてない部分も多々ありましたので、他会場情報をおおいに参考にしています。特に「ドーナツソング」の冒頭は、各会場でそのときどきの季節ソングで始まるとのことですが(童謡「春が来た」や「さよなら夏の日」など)、金沢での採用曲は、ネット上には「夏への扉」あるいは童謡「あめふり」という二つの説が存在します。これについても私自身、恥ずかしながら記憶が定かでありません。ですので、誤りなどあればご指摘いただければと思います。
(余談)
じつは、当日、本人確認用に持参した運転免許証を紛失してしまいました。ライブ翌朝、そのことに気づき、会場の金沢歌劇座に問い合わせたところ、しばらくして座席近辺に落ちていたと折り返し連絡をいただきました。というわけで、いそいそと二日連続で金沢歌劇座に赴いて免許証を受け取ってきた次第でございます。面目ないことでございました。
そして、応対したいただいた事務の方が、なんと奇遇にも高校の同級生だったというオチ。落とし物だけに!(違うか)