コソボ・フィル&OEK合同公演~平和への祈り~モーツァルト「レクイエム」(2010/07/21)
この日は全席自由なので別に前売り券は買わなくてもいいやと思い、事前の準備はなし。というわけで当日、公演前に当日券売り場へ行きました。すると、チケットを買おうとしたまさにその瞬間、ぼくの横に知らないおばちゃんがすすっとやって来て「わたし一枚余ってるからあげるわよ」。見ず知らずのぼくにチケットをタダでくれたのです。おばちゃんにお礼を言うと「わたしもよくもらってるから」と笑って去って行きました。3000円助かっちゃった!ラッキー!
さて、この日はコソボ・フィルとOEKの合同公演です。コソボは旧ユーゴ崩壊後の地域紛争の末、2008年に独立を果たし、昨年日本との国交が成立した新国家。コソボ紛争終結後、数々の困難の中からコソボ・フィルハーモニー交響楽団が再興されました。そして今回、日本との国交樹立を記念して来日ツアーを行なっているというわけです。指揮は柳澤寿男さん。コソボ・フィルの首席指揮者です。
前半2曲はコソボの作曲家による現代の作品。といってもいわゆる「現代音楽」のような前衛的なものではありません。つい最近まで民族紛争が起こった国らしく、非常に民族的な匂いのする曲でした。演奏はコソボ・フィル単独にて。1曲目「スピリット・オブ・トラディション」は8分の7拍子。独特のリズムがなかなかにカッコいい曲。2曲目「LOTTAPACE」。2楽章から成るこの曲は、全体的に暗い雰囲気。第2楽章はさらに緊張感が加わり、まさに先の戦争の記憶を呼び覚ますかのようでした。
後半から各パートにOEKメンバーが集結し、合同演奏となります。曲はモーツァルトのレクイエム。モーツァルトの絶筆である「死者のためのミサ曲」であります。ただし、特に今回に関しては演奏の善し悪しはこの際問題ではありません。つい近い過去に悲惨な紛争により多くの死者を出したコソボのひとたちが、同胞のために鎮魂歌を奏でるということに意味があるのでしょう。地元合唱団も気迫でこたえます。その気迫こそ崇高。
さて、この日はコソボ・フィルとOEKの合同公演です。コソボは旧ユーゴ崩壊後の地域紛争の末、2008年に独立を果たし、昨年日本との国交が成立した新国家。コソボ紛争終結後、数々の困難の中からコソボ・フィルハーモニー交響楽団が再興されました。そして今回、日本との国交樹立を記念して来日ツアーを行なっているというわけです。指揮は柳澤寿男さん。コソボ・フィルの首席指揮者です。
前半2曲はコソボの作曲家による現代の作品。といってもいわゆる「現代音楽」のような前衛的なものではありません。つい最近まで民族紛争が起こった国らしく、非常に民族的な匂いのする曲でした。演奏はコソボ・フィル単独にて。1曲目「スピリット・オブ・トラディション」は8分の7拍子。独特のリズムがなかなかにカッコいい曲。2曲目「LOTTAPACE」。2楽章から成るこの曲は、全体的に暗い雰囲気。第2楽章はさらに緊張感が加わり、まさに先の戦争の記憶を呼び覚ますかのようでした。
後半から各パートにOEKメンバーが集結し、合同演奏となります。曲はモーツァルトのレクイエム。モーツァルトの絶筆である「死者のためのミサ曲」であります。ただし、特に今回に関しては演奏の善し悪しはこの際問題ではありません。つい近い過去に悲惨な紛争により多くの死者を出したコソボのひとたちが、同胞のために鎮魂歌を奏でるということに意味があるのでしょう。地元合唱団も気迫でこたえます。その気迫こそ崇高。
日本・コソボ国交樹立記念文化交流特別演奏会
~平和への祈り~
コソボ・フィルハーモニー交響楽団&オーケストラ・アンサンブル金沢合同公演
指揮:柳澤寿男
お話:石田ひかり
管弦楽:コソボ・フィルハーモニー交響楽団
オーケストラ・アンサンブル金沢
■バルトン・ベチリ V.Beqiri
弦楽と打楽器のための“スピリット・オブ・トラディッション”
"Spirit of Tradition! for Strings and Percussion
■バキ・ヤシャリ B.Jashari
弦楽とティンパニのための“LOTTAPACE”
"LOTTAPACE" for Strings and Timpani
-- 休憩 Intermission ---
■モーツァルト W.A.Mozart
レクイエム ニ短調 K.626
Requiem in D minor K.626
~ソプラノ:木村綾子
メゾ・ソプラノ:小泉詠子
テノール:志田雄啓
バリトン:安藤常光
合唱:北陸聖歌合唱団
合唱指導:朝倉喜裕