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かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

パリ・オペラ座のすべて

パリ・オペラ座の裏側に密着したドキュメンタリー映画。バレエダンサーの厳しい稽古、裏方さんの地道な職人仕事、バレエ団経営に関わる赤裸々なミーティングなど、華やかな舞台とは裏腹な地味な日常が交互に映し出されていきます。そして後半になるにつれ、リハーサル風景から実際の舞台映像も織り交ぜられていきます。

とはいえ、ことさらドラマ的にわかりやすく再構成したということはまったくなく、それぞれの映像は断片的。全体的に淡々とした進行です。なので合計2時間40分のこの映画は、退屈といえば退屈。映画としてどうかというと、まあつまらない部類に入るかもしれません。同行した友人K氏とI氏は、宴席やら仕事やら、ここ最近の疲れもあってか、上映まもなくすやすやとお休みになられました(苦笑)。もっとも、目を覚ましたときにストーリーがわからなくなるという不都合もありませんが。

ぼくはと言えば、前夜はナイナイANNで夜更かしし、事前にちょっとビールが入っていたにもかかわらず、ほとんど居眠りすることはナシ。もともと音楽には多少なじみがあるし、BSとかでバレエをやってるとついつい見入ってしまうため、わりと興味深く観られました。古典はもとより、前衛的なモダンバレエをここまでじっくり観たのははじめてです。

印象に残ったのは、日々レッスンに励むトップダンサーたちの鍛え抜かれた肉体。体力の限界に挑み苦悶に歪む表情は、まさに一流のアスリートそのものです。ところが、いざ本番、きらびやかな衣装を身にまとい、幻想的に彩られたオペラ座のステージに立つと、彼ら彼女らは、肉体の力みを微塵も感じさせない軽やさで華やかに舞い、我々をすっかりファンタジーの世界へ連れて行くのです。これこそが一流の芸術家かと心底感服いたしました。


★★★

(2010/1/22@シネモンド)