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かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

【OEK定期272PH】金聖響の第九~ベートーヴェン・チクルス完結!

金聖響さんがOEKとのコンビでCD録音を進めてきたベートーヴェン交響曲シリーズ。今回の公演で、ついに全9曲の録音が完了します。最後を飾るのは大曲・第9番交響曲。滅多に第九を演奏しないOEKにとっても、年末の第九というのは貴重な機会なのです。

その前にまずは「レオノーレ」第3番。緊張感もあり会心の演奏でした。中間部でステージ裏から聴こえるトランペット(藤井さん)もバッチり。

休憩を挟んでいよいよ第九です。ピリオドアプローチを採る聖響さんらしく、第1楽章は予想通り快速テンポ。8-7-6-5-4の弦楽部は、ノンヴィブラートの響きでスッキリキビキビした感じを指向しています。ただし若干ふぞろい気味だったような気が…。第2楽章のスケルツォバロックティンパニの硬質な打撃が印象的。ところが第3楽章も含めて、ホルンにミスが目立ち、ここまでは残念ながら少々不安定な出来。

しかし第4楽章は一転、見事な演奏でした。ソリスト4名が登壇し、合唱団が立ち上がって始まった最終楽章。序盤ではいままでの楽章の主題を再現しつつ、増強された低弦がそれらを次々と力強く否定していきます。ここで一気に空気が変わった感じ。第1楽章から第3楽章の不調も、この第4楽章までの壮大なフリであったとでもいうような(強引?)。曲調も聖響さんらしさ全開で、これみよがしの巨匠風ではなく、小気味いいジャブを打ち続けるボクサーのような切れ味鋭い第九。森麻季さんをはじめとするソリスト陣は美声を響かせ、大阪フィルハーモニー合唱団はまとまった歌声を響かせます。迫力よりも楽曲との調和を優先したバランスの良い合唱と言えましょう。それでもやはり最終盤は興奮気味。観客からはフライング・ブラボーが。この感じではフライングも別に構わない気はしましたが、今回はCD録音がおこなわれていたので話は別です。このブラボーの声、編集してなかったことにするのか、それともあえて残すのか。

ともあれ聖響さんによるOEKとのベートーヴェン・チクルスは無事完結。なお、聖響さんは今般、OEKの「アーティスティック・パートナー」というポジションに就任し、定期公演の指揮はもちろん、公演企画へも積極的に参加してくれることになりました。これまで以上にOEKとの関わりが深まっていきそうです。次はシューマンシューベルトか…おおいに楽しみです!

オーケストラ・アンサンブル金沢 Orchestra Ensemble Kanazawa
第272回定期公演フィルハーモニー・シリーズ
The 272th Subscription Concert / Philharmonie-serie

日時:2009年12月12日(土)15:00開演 Saturday, 12 Deccember 2009 at 15:00
会場:石川県立音楽堂コンサートホール Ishikawa Ongakudo Concert Hall
指揮:金聖響 Conductor: Seikyo Kim
コンサートマスター:マイケル・ダウス Concertmaster: Micheal Dauth

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン L. v. Beethoven (1770-1827)
 序曲「レオノーレ」第3番 作品72b
 'Leonore' Overture No. 3, Op. 72b


---休憩---


ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン L. v. Beethoven (1770-1827)
 交響曲 第9番 ニ短調 作品125 「合唱付き」
 Symphony No. 9 in D minor, Op. 125 'Choral'

 ~ソプラノ:森麻季 Soprano: Maki Mori
  アルト:押見朋子 Alto: Tomoko Oshimi
  テノール:吉田浩之 Tenor: Hiroyuki Yoshida
  バリトン:黒田博 Hiroshi Kuroda

  合唱:大阪フィルハーモニー合唱団 Choir: Osaka Philharmonic Chorus
  合唱指揮:三浦宣明 Chorusmaster: Noriaki Miura