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かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

ミンコフスキ指揮ルーヴル宮音楽隊金沢公演(2009/11/03)

フランスのバロック音楽の旗手・ミンコフスキ氏が率いる古楽器オーケストラ「グルノーブル・ルーヴル宮音楽隊」。ミンコフスキ氏は最近ちょいちょい名前を見聞きする話題の指揮者ですが、今回の金沢公演が初来日です。もっとも本日はバロックではなくハイドンモーツァルト。なじみ深い古典派のプログラムです。

まずチューニングから興味深い光景が。オーボエが発するピッチは通常より低く(バロックチューニング)、そのピッチにてコンマスが各弦の首席のもとに赴き基準音を決めていきます。さらにコンマスと2ndヴァイオリン首席奏者は後方のプルトを回り、全員にチューニングを徹底。これほど念入りなチューニングは初めて見ました。

チューニングが終わるとミンコフスキ氏が登場。プログラムの記載ではモーツァルトのほうが先でしたが、ミンコフスキ氏は指揮台に登るなり「Haydn!」と宣言。「ロンドン」交響曲の序奏の和音が響いて演奏会が始まりました。古楽オケと聞いていたので、くすんだ渋い系か、もしくはあっさりシンプル系かな~と漠然と想像していましたが、とんでもない。躍動的でエネルギーに満ちあふれています! 古楽オケらしくノンヴィブラートのスッキリ引き締まった音色ではあるのですが、それとこのような表情豊かな演奏が両立するとは思いもよりませんでした。

後半のモーツァルト「ポストホルン」セレナードも、引き続き魅力満点。第3・4楽章では、協奏曲的に独奏を繰り広げる木管パートの面々が、下手後方に移動して立ったまま演奏しました。そしてハイライトの第6楽章、ポストホルン独奏。ひそかに舞台裏に消えたトランペット奏者が郵便屋さんの扮装をし、なんと自転車に乗って登場! 片手でポストホルンを持って演奏しながら、ステージ上でオケの周りをぐるぐる回りはじめたのです。こうした楽しい演出もあいまって、ひじょうに華やかな演奏が展開されました。

とはいえこの2曲では少々さびしいなあと思っていところ、なんとアンコールを4曲も!最後のハイドン「驚愕」2楽章に至っては、例の箇所で三段オチが用意されていました。まず1回目はフェイントで無音(!)。やり直しの2回目は楽団員が「ワッ!」と叫び、3回目にしてフォルティシモがジャーンと。

古楽オケに抱きがちなアカデミックでストイックな先入観はすっかり覆されました。実力とエンターテインメント性を兼ね備えた若々しい楽団に、ミンコフスキ氏ともども大ファンになりましたよ! お客さんの入りがいまいちだったのですが(哀)、ぜひとも再来日&金沢での再演を期待したいと思います。それまでは、先日購入したドイツ・グラモフォン111周年記念BOXのなかにミンコフスキ&ルーヴル宮音楽隊によるラモー(アンコールでも演奏!)の録音がありましたので、それを聴いて楽しむことにいたしましょう。

ハイドン没後200周年 マルク・ミンコフスキ指揮ルーヴル宮音楽隊 金沢公演
Marc Minkowski & Les Musiciens du Louvre. Grenoble

日時:2009年11月3日(火・祝)15:00開演 Tuesday, 3 November 2009 at 15:00
会場:石川県立音楽堂コンサートホール Ishikawa Ongakudo Concert Hall
指揮:マルク・ミンコフスキ Conductor: Marc Minkowski
管弦楽:ルーヴル宮音楽隊 Orchestra: Les Musiciens du Louvre. Grenoble

■フランツ・ヨーゼフ・ハイドン F. J. Haydn (1732-1809)
 交響曲 第104番 ニ長調 「ロンドン」 Hob. I-104
 Symphony No. 104 D major, Hob. I-104 "London"

---休憩---

■ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト W. A. Mozart (1756-1791)
 セレナード 第9番 ニ長調 K. 320 「ポストホルン」
 Serenade No. 9 D major, K. 320 "Posthorn"

(アンコール Encore)
ジャン=フィリップ・ラモー Jean-Philippe Rameau (1683-1764)
 太陽崇拝のための前奏曲

■ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト W. A. Mozart (1756-1791)
 セレナーデ 第7番 ニ長調 K. 250 「ハフナー」 より 第4楽章 ロンド
 Serenade No. 7 D major, K. 250 "Haffner" - 4th Mov. Rondo

■クリストフ・ヴィリバルト・グルック C. W. Gluck (1714-1787)
 バレエ音楽「ドン・ジュアン」より「フィナーレ」
 "Don Juan" finale

■フランツ・ヨーゼフ・ハイドン F. J. Haydn (1732-1809)
 交響曲 第94番 ト長調 「驚愕」 Hob. I-94 より 第2楽章 アンダンテ
 Symphony No. 94 G major, Hob. I-94 "Surprise" - 2nd Mov. Andante