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かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

インスタント沼

インスタント沼」とはなんと奇妙なタイトルかと思いきや、たっぷりのミロを少量のミルクで溶いてクリーム状にした「シオシオミロ」をつくるがごとく、「電球」父さんの教えに従って水道の蛇口をひねり、電気屋の「ガス」君とともに大量の砂にじゃんじゃん水をまいて、本当にインスタントに沼を作っちゃうお話でありました。

…と、あらすじを一文でまとめましたが、何のこっちゃわかりませんね。小ネタ満載な本作、「時効警察」ですっかりファンになった三木聡監督による最新作であります。前作「転々」では、しみじみとじんわりさせてくれる良作だった一方、原作があったせいもあり、小ネタは控えめでした。ところが今作はオープニングから小ネタ全開、三木ワールド炸裂でした。ファン垂涎の作品といえましょう。もっとも、オープニングの怒涛の小ネタ集は、超速テンポのためあまり記憶に残っていませんが(苦笑)。

主人公は「シオシオミロ」なるものを食するのが毎朝の習慣であるというジリ貧OL「沈丁花ハナメ」。演じるのは「時効警察」で三木監督にすっかりコメディ色に染められた麻生久美子さん。quackeyの今いちばんお気に入り女優さんです。終始持続するハイテンションがたまらなくキュート! 「おと・な・り」「ウルトラミラクルラブストーリー」に引き続いて人生に行き詰まっている女性ですが、「行き詰まったときは、水道の蛇口をひねれ!」という父からの謎の教えが彼女を救うのでした。

その胡散臭い父親「電球さん」を演じた風間杜夫さんがまた素晴らしい!! 薄っぺらくて尻の軽いダメ男ですがなぜだか憎めない。しかも母親役が松坂慶子さんでしたから、まさに「蒲田行進曲」ですよ。ほかにもふせえりさん、岩松了さん、松重豊さんら三木組の面々も健在。温水洋一さんの登場シーンなんかはもうテッパンでしょう。

不思議なのは、これだけ小ネタ満載でふざけた展開なのに、なぜだか最後に爽快感が残るということ(ぼくだけ?)。冷静になってみたら実はまったくもってワケのわからない不条理なお話なのですが、ハイテンションで全編突っ走った結果、腕づくで説得力を生み出したようです。

ファンとしてはDVDで小ネタを拾いながら何度か見返すのもおもしろいかも。ということで、早めのDVD発売希望です。よろしくお願い島津藩

(2009/08/21@シネモンド)

★★★★★