かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

守護天使

キサラギ」の佐藤祐市監督の最新作と聞いて、わくわくして観に出かけたのですが、あそこまでの名作を期待するとそこまでは…という感じ。いや、そんなに悪いわけじゃないのですが、どうしても「キサラギ」と比べてしまうと分が悪いのですね。

お話は、女子高生に恋をした中年サラリーマンが、彼女にふりかかった危難から守るために奮戦するというラブ・コメディです。主人公の冴えない中年サラリーマンを演じるのはカンニング竹山さん。メタボ体型でキモさ全開のビジュアルはまさに適役ですが、その不恰好な生き様は、まるで自分を見ているようで居心地の悪さも感じます。

物語冒頭、主人公が女子高生に一目ぼれします。でも、その経緯がいささか説得力に欠けるように思われ、主人公に感情移入しそこねました。まわりの登場人物もなにやら胡散臭く、なかなか物語にノッていけません。ところが、物語が佳境に入る頃には、いつの間にか主人公たちを応援する自分がいました。胡散臭かった脇役たちがぐんぐん頼もしくなり、いっしょに立ち向かっている気になってきます。特に友人役の佐々木蔵之介さんがめちゃくちゃカッコいい。彼がいるなら大丈夫と思えてきます。というわけで、観終わった後はけっこう爽快。「キサラギ」と比べなければ、まあまあの佳作といっていいでしょう。

(2009/06/20@イオンシネマ金沢フォーラス)

★★★