かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

【観能の夕べ】狂言「魚説法」能「三輪」

昨年に引き続き、この夏も高校の同窓生2人とともに「観能の夕べ」に行きました。気軽に能を楽しみ、その後は友と飲んで暑気払い。夏の恒例行事になりつつあります。

狂言「魚説法(うおぜっぽう)」。仏門に入ったばかりの新発意(しんぼち=新弟子)はお布施欲しさに法談の依頼を引き受けましたが、まだお経を知りません。そこで浜育ちの新発意は、魚の名前を織り込んで法談らしく仕立てて語ります。・・・こっちのほうがよっぽど難しいでしょう(笑)。魚の名前だということを分からせつつ、談義らしく語らなければならないので、演じるのは相当の技術を要するのではないでしょうか。これを演じたのは少年でしたが、立派だったと思います。

能は「三輪」。大和国三輪山の庵に住む玄賓僧都(げんぴんそうず)のもとに、樒(しきみ)と閼伽(あか)の水を持って毎日訪れる女がいます。ある夜、その女が罪をお助けくださいと玄賓に頼みに来ました。玄賓は女に衣を与え、住まいはどこかとを尋ねると、女は「わが庵は三輪の山もと恋しくば訪らひ来ませ杉立てる門」と言い残して去りました。(中入)里の男がやってきて、三輪明神にある杉の枝に玄賓の衣がかかっていると知らせてきました。そこで玄賓は三輪明神を訪ね、杉の木に女に与えた衣を見つけました。その衣には「三つの輪は清く浄きぞ唐衣 くると思ふな取ると思はじ」と記してあります。やがてその杉の木陰から、女体のご神体が男装で現れました。そして玄賓に罪を助けてほしいと乞い、三輪の妻問いの神話を語り、天照大神の岩戸隠れを真似た神楽を舞います。すると玄賓は伊勢と三輪の神が一体分身であると思い至り、夢のような夜が明けていきます。

・・・とあらすじを書いてみましたが、実はあまりよくわかっていません。特に終盤。神様についての基礎知識がないときちんと理解できませんなあ。。。

もっとも、神楽を舞うさまはとても幻想的な美しさでした。また、お囃子方がとてもすばらしく音楽的にも充実していました。なので舞台自体はたいそう堪能できました。


平成20年夏「観能の夕べ」

日時:2008年8月9日(土)19:00~
会場:石川県立能楽堂
狂言「魚説法」木谷亮介/小﨑正信
能「三輪」髙橋右任/北島公之