かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

【OEK定期242PH】ヴェンツェル・フックスのクラリネット協奏曲

仕事はかなり詰まっていたのですが、すべてを振り切って定期演奏会を聴きに出かけました。やはりこういう慌しいときこそ美しい音楽に浸ってリフレッシュしたいものです。

前半は、ヴェンツェル・フックスさんによるウェーバーモーツァルトクラリネット協奏曲が披露されました。いま図らずも「疲労されました」と誤変換されてしまったのですけど、協奏曲を2曲も立て続けに吹いたらそれこそ疲労困憊でありましょう。ところが、さすがベルリン・フィルの首席クラリネット奏者のフックスさん、パプッと音色がひっくり返っちゃうなんてことがないのは当然として、余裕しゃくしゃくで吹いておられます。どこで息継ぎをしてるんだというくらい音色が乱れることはありません。というかですねえ・・・フックスさんの演奏はホント素晴らしかった!!! とげとげしいところが一切なく、音色はあくまで柔らかくまろやかです。ウェーバーの超絶技巧もモーツァルトの弱音も、気負いなく軽々と吹いている(ように見える)のがまた高貴なのであります。仕事でひいひいとせわしない思いをしている我が身が恥ずかしい限りです。

これはカール・ライスタークラリネット協奏曲集。
ウェーバーのもモーツァルトのも入ってます。
カール・ライスターベルリンフィルでのフックスさんの先任首席奏者でした。

クラリネット協奏曲集クラリネット協奏曲集
ライスター(カール) モーツァルト メルカダンテ

曲名リスト
1. クラリネット協奏曲イ長調K.622(モーツァルト)
2. クラリネット協奏曲変ロ長調op.101(メルカダンテ)

1. クラリネット協奏曲第1番ヘ短調op.73(ウェーバー)
2. クラリネット協奏曲第2番変ホ長調op.74(同)
3. クラリネット小協奏曲op.26(クラリネットとオーケストラのための)(同)
4. ディヴェルティメント(クラリネットとオーケストラのための)(同)

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後半はベートーヴェン交響曲第2番であります。沼尻さんの指揮は最初はかなりゆったりめ。で、第3楽章から終楽章にかけて、ものすごい盛り上がりを見せました。思えば先日のラ・フォル・ジュルネ金沢のオープニング公演でも演奏されましたが、その感動が甦ってくるようです。

なお、今日のコンサートマスター川崎洋介さんという方でした。なじみがなかったのですが、ネットで調べたところ、まだ30才そこそこの若者ですが、大阪センチュリー交響楽団の首席客演コンサートマスターであり、現在、サイトウ・キネン・オーケストラ、水戸室内管弦楽団のメンバーでもあるとのこと。ソロや室内楽などでも活躍されているようです。

充実の本演奏がのあとは、アンコールにおなじみの「フィガロの結婚」序曲。ああ、この曲は先日のN響公演でも聴いたけど、OEKの演奏がいちばん好きだな~。

やっぱり無理して聴きに来て良かった!
そのかわり、翌日は土曜日だけど仕事です・・・

オーケストラ・アンサンブル金沢
第242回定期公演フィルハーモニー・シリーズ

日時:2008年6月20日(金)19:00~
会場:石川県立音楽堂コンサートホール
指揮:沼尻竜典
コンサートマスター川崎洋

ウェーバー
 クラリネット協奏曲 第2番 変ホ長調 op.74,J.118
 ~クラリネット独奏:ヴェンツェル・フックス

■モールァルト
 クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
 ~クラリネット独奏:ヴェンツェル・フックス

---休憩---

ベートーヴェン
 交響曲 第2番 ニ長調 op.36

(アンコール)
モーツァルト
 歌劇「フィガロの結婚」序曲