かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

ここに幸あり

大臣の職を解かれた男がすべてを失い地元に帰ります。再会した旧友たちとの他愛のない時間。酒とタバコと音楽と、特に目的もなく過ごす日々。こういうぐうたら生活に抵抗のないわたしからしても、作品自体は総じてやや退屈ではあります。でも、その退屈を楽しむ映画であるともいえます。冒頭に、直接本編にかかわりのない棺桶屋のシーンがありますが、あとから考えると、その言わんとすることがわかるような気もします。…いや、やっぱりわからない。なんか不思議な作品です。

この映画では、登場人物がなにかというとタバコを吸います。コミュニケーションの一部として作品にとっても大事な小道具でもあり、つくづくタバコは文化だと思いました。わたし自身、タバコをやめてやがて1年になるのですが、まだタバコを嫌悪する段階には至っておりません。むしろ、ふと吸いたくなる瞬間があるくらいです。そんなわたしにとって、この映画は少し酷でした。昨年ならば映画を見終わったあとに、間違いなくうまい一服をしていたでしょう。

(2008/03/16@シネモンド)

★★★