転々
東京とかでは昨秋に公開していた作品ですが、金沢ではようやく今週公開。三木聡監督×オダギリジョーさんに加え岩松了さん+ふせえりさんときたら、時効警察ファンとしては見逃せません。
オダギリジョーさんと三浦友和さんによるわけあり東京散歩。小ネタがちょいちょい織り込まれつつ、ゆ~るく進むのは期待通りでした。ただ、終盤になるにつれ、予想以上にしみじみ、じんわりとしてきます。これは意外に効きます。吉高由里子さんの「ふふみ」ちゃんの異様な屈託のなさが、よりいっそうこのしみじみ感を引き立てます。
三浦友和さんがすごくいいです。三木監督の世界をすっかり表現しながら、その存在感はまったく彼独特のものです。先日観た「陰日向に咲く」や月9ドラマ「薔薇のない花屋」では深い悲しみを背負い憂いを帯びた父親役を好演していますが、この作品では彼に子はいません。ですが、間違いなくしっかりと「父親」でありました。
あと、岩松了・ふせえり・松重豊のトリオにも言及せねばなりますまい。本筋にはまるで絡まず、小ネタ専任かと思いきや、あれはあれでやはり意味のある散歩をしているわけですな。彼らが目的地になかなかたどり着かないからこそ、主役2人は散歩を続けられるのです。きっと、ともに岸部一徳を見られたから、ラッキーなのでしょう。
(2008/2/3@イオンシネマ金沢フォーラス)
★★★★
オダギリジョーさんと三浦友和さんによるわけあり東京散歩。小ネタがちょいちょい織り込まれつつ、ゆ~るく進むのは期待通りでした。ただ、終盤になるにつれ、予想以上にしみじみ、じんわりとしてきます。これは意外に効きます。吉高由里子さんの「ふふみ」ちゃんの異様な屈託のなさが、よりいっそうこのしみじみ感を引き立てます。
三浦友和さんがすごくいいです。三木監督の世界をすっかり表現しながら、その存在感はまったく彼独特のものです。先日観た「陰日向に咲く」や月9ドラマ「薔薇のない花屋」では深い悲しみを背負い憂いを帯びた父親役を好演していますが、この作品では彼に子はいません。ですが、間違いなくしっかりと「父親」でありました。
あと、岩松了・ふせえり・松重豊のトリオにも言及せねばなりますまい。本筋にはまるで絡まず、小ネタ専任かと思いきや、あれはあれでやはり意味のある散歩をしているわけですな。彼らが目的地になかなかたどり着かないからこそ、主役2人は散歩を続けられるのです。きっと、ともに岸部一徳を見られたから、ラッキーなのでしょう。
(2008/2/3@イオンシネマ金沢フォーラス)
★★★★
転々 (新潮文庫) | |
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