かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

大日本人

酷評か絶賛か両極端のようですが、わたしはかなり好きです。
松ちゃんのコントを見ない人だとちょっと辛いのかもしれません。

前半は退屈だと言われていますが、まったくそんなことはありませんでした。むしろこれこそが松ちゃんの温度というものでしょう。瞬発系の笑いではないです。ぼそぼそと発する言葉から連想すると、どうにもおかしくなって終始にやにやしていまうやつです。それだけでなく、このぼそぼそ感が大佐藤さんのせつない身の上に妙にフィットし、いつの間にかあのヘンテコなキャラクターに感情移入してしまっているのです。そんで中村雅俊の「ふれあい」が流れるわけですよ。これはぐっときますね。そして、こんなことにぐっときてしまっている自分がバカらしく、それがまた笑えるのです。

評価が難しいのはやはり終盤のアレですよね。こいつにアジャストするのは至難の業で、観客はおそらく困惑しつつも何とか追い付こうとするのですが、その最中、突如としてエンドロールが流れ出します。果たして観客から「ええ~っ??」という声があがりました。「終わりかよ!(笑)」とツッコミたくなります。板尾さんとのシーンみたいにわかりやすく爆笑が取れるやつは、作ろうと思えばいくらでも作れるでしょう。ただそういう万人向けシークエンスを尺にうまく収めて仕上げたとして、それで松本人志が映画を撮る意味があるのかという話です。だから、「終わりかよ!(笑)」というツッコミも、あくまで「(笑)」付きであって、その終わり方自体を笑ってしまえばいいのです。

★★★★

大日本人」公式サイト
http://www.dainipponjin.com/

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