かっきーの雑記(仮)

あちらこちらで興味が湧いたものをとりあえず書き留めておく用。

【2006WC】JPN 1-4 BRA

王国に無策で立ち向かった以上、このスコア自体は妥当だ。

悲しむべきは、わたしがクロアチア戦後に感じた疑念が、
どうやら的中してしまったことだ。
チームの柱であるこの二人の異様さは何だ。
今、このチームの内部には、戦術や体調云々とは別の、
何か重大な問題があるのではなかろうか。

だとすれば、それはチーム崩壊の危機である。
ブラジル戦での希望的観測を
どうこう言えるような状況ではない。
これが杞憂であってくれればいいのだが。
杞憂ではなかった。

ミスも多く出来はそれほど良くはなかったが、
ともあれ宣言通り死力を尽くて走り抜いた中田英寿は、
試合後、ピッチの中央で仰向けに倒れ込んでいた。
ブラジルのユニフォームで隠した目には、
おそらく涙が溢れていた。

絶望的な失意が彼を覆っていたに違いない。
再三訴えていた自身の誇りを賭けて勝利を渇望する姿勢は、
結局他の選手には伝わらなかったのだから。

唯一その落差を切実に受け止めていたのは宮本だけだった。
宮本はヒデの失意が分かるから、ヒデに歩み寄り、声をかけた。
ただ、そうした落差を感じていたからこそ、
宮本はキャプテンとして両者の狭間で苦しんだ。
クロアチア戦の失態はその重圧のせいだったかも知れない。

しかし、そんなふたりの想いを知ってか知らずか、
他の選手はヒデに近寄ろうともしなかった。

そういうことだ。
このチームはみんながひとしく高い水準で
勝利に一丸となっているチームではなかったのである。

チーム崩壊。
日本代表はフランス以前にまで後退してしまった気がする。
立て直すのは容易ではあるまい。